これまで、武良地区の盆踊りは各地区ごとに個別に行われてきました。それぞれに地域らしさがありましたが、近年は参加者の減少とともに、次世代への継承が難しくなりつつありました。

そうした中、地域の伝統を守ろうとする機運が高まり、有志による「武良盆唄保存会」が立ち上げられ、「武良の盆踊り文化を後世に伝えていきたい」という思いのもと、準備が進められてきました。

その第一歩として、2025年は中村の全地区が合同で参加する初の試みとして、「武良★みんなの盆踊り」が開催されました。
8月16日(土)、会場となった武良祭り場には夕方から多くの人々が集まり始めました。開始時刻の19時30分、子どもたちによる元気な寄席太鼓の音が響き渡り、会場全体が一気に祭りの雰囲気に包まれました。

武良盆踊りの大きな特徴は「5つの盆唄」ですが、この日はそのうち3つが唄われました。古くから伝わるこの唄は本来、男女が交互に唄い継ぐ形式でした。しかし、近年では女性の唄い手が地域に残っておらず、文化の継承が危ぶまれていました。

そんな中、今年は盆踊りに関心を持つIターン者で、元地域おこし協力隊の助永さんと、現役協力隊の古田さんが唄い手として参加。力強くも情緒ある唄声が響き渡り、来場者も大いに盛り上がりました。

会場には、地域の象徴である樹齢約500年の「唐傘の松」がそびえ立ち、その根元には、武良地区ゆかりの漫画家・水木しげる氏が盆踊りを踊る姿を模したブロンズ像が設置されています。この地ならではの風景が、盆踊りに独特の趣を添えていました。

その松と像のもと、参加者たちは世代を超えて輪になり、盆唄にあわせて踊りを楽しみました。伝統の唄と踊りが自然の風景と調和し、地域の歴史や誇りを感じさせる場面となりました。

「武良★みんなの盆踊り」は、地域文化の継承と住民同士のつながりを深める行事として、保存会の強い意志により今後も継続的な開催が検討されています。今年は試験的に中村の盆踊りを中心に演目が組まれましたが、来年からは他の地区の踊りや唄をどんどん取り入れていきたいとのこと。

本年度の成功を踏まえ、地域全体が一層協力しながら、次世代へと受け継がれる催しとして発展していくことが期待されます。

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