現在地域おこし協力隊を募集中の都万営農。
「農業に興味があるけど働けるかな?」「お米を育てる以外に何をしているの?」そんな疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

今回はそんな疑問を解消するべく、都万営農に取材に行きました。

今回お話を伺ったのは都万営農の山崎さん。

都万営農での活動や都万地区のことなどを説明していただきました。
この記事では都万営農について詳しくお届けします。

都万営農とは

都万営農は、地域の農家から農地を借り受け、田植えや稲刈り、草刈りなどの農作業をまとめて行っている生産法人です。

 現在、7名の組合員が働いており、その中には高齢の方もいるため、実際に農作業を行っているのは4~5名で、組合員の年齢は68歳から80代までです。
最高年齢は83~84歳と年齢の高い方も働かれています。
高齢の方は春の苗づくりなどのできる範囲の軽作業を担当し、無理のない範囲で仕事をされているそう。

また、都万営農が管理している農地は、約30ヘクタール。そのほとんどが田んぼです。
調べてみると東京ドーム約6.4個分の広さ。これだけの広さの田んぼを4~5名で管理しているといえば大変さが伝わるのではないでしょうか。

さらに、地域の農家から「田んぼをお願いできないか」と頼まれることがあり、毎年少しずつ管理する農地が増えています。
現在のメンバーでこの農地の管理をすることは「ほぼ限界」。
というところまできていると教えてくださいました。

その背景には、地域の農家の高齢化があり、都万営農だけではなく、都万地区全体で高齢化が進んでいることが分かります。

それでも管理を断らないのは、

「地域内の耕作放棄地を増やさないこと」

という都万営農としての第一の目標があるからです。

田んぼが使われなくなり、耕作放棄地が増えていけば、少しずつ人も住まなくなってしまう。
だからこそできるだけ今ある農地を守り、隠岐の原風景を残していきたい。
農業を通して、地域そのものを守る役割も担っています。

日々の手入れが欠かせない農繫期

農業では春から秋にかけて農繁期になります。

田植え時期の1日の流れは、朝は8時頃に集まり、打ち合わせをしてから作業開始。
田植えをする人、次の田んぼの準備をする人、トラクターで代かきをする人など、それぞれの仕事に分かれて作業を行い、午後4時30分頃には作業を終え、5時前には引き上げるようにしています。

夏場の作業は草刈りが多くなり、その回数は年に5~6回ほど。
草を刈らずにいると周囲の農地にも迷惑がかかるだけでなく、草が大きくなると刈ることが難しくなるため、とても大切な作業です。

「農地を維持するためには、草刈りが一番欠かせない」
その言葉からも一つ一つの作業を大切にしていることが伝わります。

そして、もう一つ重要なのが田んぼの水の管理です。
毎日約4000トン(25mプール約10個分)もの水を使います。
田んぼの土質によっても違いますが、2日に1回ほどは水の状態を確認し、水の調節を行います。
田んぼを守るためには、こうした日々の管理が欠かせません。

暑い時期には、熱中症対策として午前中に草刈りを行い、午後からは休むなど、無理をしない働き方をしていると教えてくれました。

都万営農では、他にも組合員の作業負担を軽減する工夫を行っています。

その例が「ドローンを使う」こと。
農薬をまく際にはドローンを利用し、緑肥ための蓮華の種まきにもドローンを使用しています。

農作業の負担を減らしながら、できるだけ効率よく農業を続ける工夫をすることで30ヘクタールもの土地の管理ができているのだと感じました。

農業未経験でも大丈夫?

今回の地域おこし協力隊の募集では、
「農業の経験がないけど大丈夫なのかな」と思う方もいるかもしれません。

その点について伺うと、「できると思います」と答えてくださいました。

土を触ったり、草を刈ったりすることが苦にならない人であれば、農業経験がなくても挑戦ができるそう。

また、都万営農では、まず「スタンダードな農業」をしっかり学ぶことができ、将来的に自然農法などの農業に挑戦したい場合でも、まずは一般的な農業を経験しておくことで、農業の基本や大変さを体験することが出来ます。

「実際に自分でやってみて、その労力や大変さが分からないといけない」
という言葉からも、まずは自分で土に触れ、経験することを大切にしていることが伝わってきました。

農業というと「一年中田んぼで作業をする」というイメージがあるかもしれません。
しかし、都万営農では農繁期以外の時間をどのように使うかも決めることが出来ます。

春から秋にかけては農繁期としてしっかり米作りに取り組み、冬の時期には都万営農で持っている育苗用のハウスでの葉物野菜作りや、シイタケの原木栽培にも挑戦することもできるため、都万営農の皆さんと相談しながらやりたいことを決めることが出来ます。

野菜作りやシイタケの原木栽培のアドバイスをもらいながら挑戦できることは、大きな魅力ではないでしょうか。

そして、地域おこし協力隊としてどんな人に来てほしいのかを伺うと、一番に挙がったのは、「やる気がある人」でした。

そして、ポジティブで自分から進んで次の仕事を考えられる人。
最初は分からないことがあっても、経験を積む中で少しずつ仕事を覚え、次に何をすればいいのかを考えて動けるようになってほしいそうです。

都万の人と一緒に、隠岐の農業を学ぶ

都万営農で働く方々について聞くと、地域のことをよく知っている方が多いと教えていただきました。

自治会の区長を経験した方もおり、
「困ったことや、分からないことは聞けば大体のことは分かる」とのこと。
農業だけではなく、地域で暮らしていく上でも心強い存在です。

地域には、突牛を飼っている方や畜産をしている方もいるため、農業だけでなく、さまざまな地域の人とつながることが出来ることもこの都万営農で働く魅力のひとつです。

都万の方々は、サバサバしていて、思ったことをはっきり言うこともあるそう。
その一方で、「人間性の裏表があまりなく、その分付き合いやすい」とも話してくださいました。

「農地を守る」ことは、地域を守ること

都万営農が守っているのは、田んぼだけではありません。
高齢化によって、これまで農業を続けてきた方が田んぼを管理できなくなったとき、その農地を引き受ける。

そして、耕作放棄地を増やさず今ある風景をできるだけ残していく。
それは、農業を続けること以上に地域を守ることにつながっています。

都万営農では、農業の経験がなくても基本から農業を学ぶことができます。

米づくりを中心とした農業を学びながら、自分で野菜を育ててみたり冬のハウス栽培やシイタケ栽培に挑戦してみたり…
そして、将来的には都万営農でそのまま働き続けることも、別の農業の道へ進むこともできます。

「農業をやってみたい」
「土に触れる暮らしをしてみたい」
そんな気持ちがある方にとって、都万営農は農業を始める一つのきっかけになるかもしれません。

少しでも都万営農での活動に興味を持った方は町公式HPをチェック!
詳しい募集内容を掲載しています。↓↓
https://www.town.okinoshima.shimane.jp/ijyu/osirase_ibento/9273.html

 

【この記事に関するお問い合わせ】
隠岐の島町役場 地域振興課 定住推進係
連絡先:08512-2-8570